中華街の関帝廟の斜め向かい、 そこに酒屋があり、そこに住むゴン太(仮名)。 人でごった返す土日、祝祭日は、ゴン太も忙しい。 食べ物を手にしている人の前に、ちょこん、と座る。 スマイルと、うるうる目線で、おやつをねだる。 プレートには 「じーっと見つめても 食べ物を あげないで下さい。ハート」 と書いてある。 平日はゴン太も暇である。 歩道に寝転がって「うだうだ」する。 竹の皮の配達をしていると、 デカイ図体で歩道をふさいでいる。 台車がここまで近付いて、やっと「むくっ」と起きる。 じーっと見つめても、あげないでね。 太って、お腹を揺らして歩いてるので。